【5月6日 AFP】2008年に発生したムンバイ同時襲撃事件で唯一生存したまま拘束、起訴されたパキスタン人、モハメド・アジマル・カサブ(Mohammed Ajmal Kasab)被告(22)に対し、インドの裁判所は6日、死刑を言い渡した。

 カサブ被告に対し、M.L. Tahaliyani判事は殺人、共謀、テロ犯罪、インドに対する敵対行為の4つの罪で死刑を宣告した。

 判決について同判事は、被告の罪に見合う量刑が求められたと述べ、また司法制度に対する国民の信頼を維持するためには死刑が必要だと述べた。さらに証拠はインドに精神的衝撃を残し、対立する隣国パキスタンとの和平交渉を破棄させた残虐行為が「事前に周到に、そして系統立てて計画だった」ことを示しており、「その残忍性ははなはだしく」今回の犯罪は「比類なき悪行」だと激しく非難した。

 言い渡しの前、判事はカサブ被告に何か述べたいことはないかと尋ねたが、被告は黙ったまま手を振って、ないと言うようなしぐさをしただけだった。(c)AFP