疑問残る経営陣への報告遅れ…GMの欠陥放置
米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が死亡事故につながる欠陥を長年放置していた問題で、同社は5日に内部調査結果を公表し、組織的な隠蔽を否定した。
だが、なぜ経営陣への報告が遅れたかなどの疑問は残ったままだ。今後の焦点は、米当局や米議会の調査結果に移る。
この問題では、始動装置の不具合でエアバッグが作動しなくなり、少なくとも13人が死亡している。今年2月にGMがリコール(無償回収・修理)するまで10年以上放置していた。
最大の焦点は組織的にリコールを隠していたかどうかだった。内部調査では、欠陥を認識しながら対応しなかったことは認定したものの、経営陣が知らなかったことなどを理由に、組織的な隠蔽は否定した。メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は5日、再発防止に全力をあげる姿勢を示した。
今後の焦点は、民事訴訟や米当局の調査結果に移る。遺族らがGMを相手取った訴訟では、2009年の経営破綻前の事故の責任をどこまで負うかも注目される。(ニューヨーク支局 越前谷知子)
2014年06月07日 11時31分
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